思い出の中のニチバン
人生のいろいろな場面で、気づけばニチバンの製品は私のそばにいつもあった。
ニチバン100年のあゆみ
創業時から「やさしさ」にこだわって開発を繰り返し、お客様へより良い製品をお届けしてまいりました。
1st generation
1918

「歌橋製薬所」創業
硬膏・軟膏などの製造をスタート
歌橋又三郎が東京日本橋に開設した調剤専門薬局「歌橋輔仁堂」。そこで取り扱っていたサリチル酸含有の皮膚病外用薬「ピック氏硬膏」が、特に売り上げを伸ばしていたことを受け、1918年1月に又三郎の息子・憲一が、東京南品川に「歌橋製薬所」を創業。硬膏・軟膏などの製造をスタートさせました。この工場がニチバンの原点となったのです。
1919

「リボン印歌橋絆創膏」販売開始
ゴム絆創膏の大量生産を実現
歌橋憲一は皮膚病外用薬「ピック氏硬膏」の製造で培った技術を応用し、1919年にゴム絆創膏「リボン印歌橋絆創膏」を開発し、販売を開始しました。その後、生ゴムを練る機械の導入と、回転しながら絆創膏を巻き付けて溶剤を乾燥させる「蜘蛛の巣」型巻取機の考案により、大量生産を実現。病院や開業医向けに販路を拡大していきました。
1944

日絆工業株式会社に商号を変更
軍需用医薬品確保の重責を担う
第二次世界大戦が勃発し、設備・資材・労働力の軍需生産への投入を目的とした、企業整備が進められました。これにより、全国の絆創膏製造業者25社が歌橋製薬所を中心工場として統合。1944年9月に「日絆工業株式会社」と商号を変更しました。日絆工業は全国唯一の絆創膏製造会社となり、軍需用医薬品の確保のために重要な役割を担いました。
1948

「セロテープ®」販売開始
GHQから称賛。大量生産の発注を受ける
終戦後、連合国総司令部(GHQ)ではすべての手紙を検閲していました。1947年12月、検閲後の封筒を封かんするためのテープの調達先として、絆創膏製造で実績があった当社に打診。これに対して1カ月で試作品を納品したことで、GHQから技術力への称賛と大量生産の発注を受けました。
2nd generation
1958

布粘着テープ「LSテープ」販売開始
段ボール包装用として広く普及
綿布に防水加工を施し、粘着剤を塗工した「ニチバン布粘着テープ(通称エルテープ)」は、1953年の発売以降、規格の厳しい輸出梱包用や米軍用としても需要を増やしました。当社はその後も改良を重ね、1958年に基材にレーヨンを使用した「LS(エルエス)テープ」を発売。綿布製より価格を抑えたことから、段ボール包装用として広く普及しました。
1969

「ニチバン バッグシーリングテープ」販売開始
簡単にポリ袋を結束できる新手法を提案
野菜や果物、菓子などの包装時にポリ袋の口を結束する「ニチバン バッグシーリングテープ」の輸入・販売を1969年に開始しました。翌年、テープと組み合わせて使う機器「ニチバン バッグシーラー」を発売。袋を手で直接結んだり、輪ゴムで留めたりすることが一般的だった当時、簡単に結束できる新手法の登場は画期的でした。
1973

「スピール膏™(円形打ち抜きタイプ)」販売開始
足のトラブルに、手軽に使えるよう進化
うおの目・たこなどの治療薬として1931年から生産していた、日本薬局方サリチル酸絆創膏「コーンプラスター」は、戦後になって現在の「スピール膏™」へと名称を変更しました。そして、1973年には「スピール膏™(円形打ち抜きタイプ)」を発売。患部の大きさに合わせて製剤をカットする必要がなく、手軽に使えることから好評を博しました。
1978

「たばねら™テープ」「たばねら™」販売開始
テープ同士はくっつくのに、野菜にはくっつかない
当時、野菜の結束には藁や輪ゴムなどが使われていて、手間がかかる上、野菜を傷つけるリスクがありました。「テープで結束することはできないか」との思いから、開発したのが「たばねら™」です。しっかり束ねることが出来て、野菜にはくっつかない「たばねら」は、現在も農産物結束用テープのトップシェアを誇ります。
3rd generation
1984

「バトルウィン™ テーピングテープ」販売開始
スポーツ関連製品を新ブランドとして全面的に一新
初の国産テーピングテープ「ニチバン スポーツテープ」を1981年に発売しましたが、品質面で粘着性や通気性などに改良の余地を残しており、市場の反応は今ひとつ。そこで、激しいスポーツや汗に耐えられるような粘着力の向上や、長時間貼っていても蒸れにくい改良を加え、1984年に新ブランド「バトルウィン™」を立ち上げました。スポーツ関連製品の品質向上と同時にロゴやパッケージデザインなどを全面的に一新しました。
1986

「カテリープ™」販売開始
医療現場の声に応え、フィルムドレッシング材を開発
傷口の保護などのため、皮膚を覆うのに使われるドレッシング材。消化器外科のドクターからの開発依頼を機に、フィルムドレッシング材の開発を始めました。基材のポリウレタンフィルムが変色しやすいことや、はがしやすさと品質安定化の両立が難しいことから、何度も試作を重ね、ようやく1986年の「カテリープ™」発売にこぎつけました。
1989

「ロイヒつぼ膏™」販売開始
サンプル配布で着実に商品のファンを増やす
1980年代、冷感タイプが中心だった鎮痛消炎貼付剤の市場に打って出るため、温感タイプに特化した商品開発に着手。使いやすさを追求し、製剤の形状は片手でも簡単に貼れる丸型を採用しました。1989年に発売した際は、広告を打つのではなく、製品の良さを確実に体感してもらうため、全国各地の薬局でサンプルを配布し、着実に「ロイヒつぼ膏™」のファンを増やしました。
1992

「ステプティ™」販売開始
圧迫固定しやすく、優れた止血効果でより便利に
採血や予防接種などの後に必ず行う圧迫止血。止血するまで看護師が付き添う必要があるため、多忙な医療従事者の負担になっていました。当社は1989年に止血効果のある絆創膏「インジェクションパッド™」を発売。さらに「献血後の止血に使いたい」「パッドに厚みがほしい」という現場の声に応え、伸縮性のあるテープを用いた「ステプティ™」を開発することで、医療現場の負担軽減に役立ちました。
1997

「ケアリーヴ™」販売開始
素肌に近い感触を実現した救急絆創膏を開発
1948年「ニチバンOQ絆創膏」の発売以来、長期にわたって救急絆創膏の品質向上に向き合ってきた当社。1994年から「高品質」をキーワードとした新製品の開発に着手しました。200種類のベージュ色から一般の方に好感度の高い色を調査し、指の動きに追従し、汗がたまりにくく、伸縮性と透湿性に優れた「高密度ウレタン不織布」には、200種類のベージュ色から一般の方の調査で好感度の高かった色を採用。貼っていても違和感がなく、素肌に近い感触を実現した「ケアリーヴ™」を1997年に発売しました。